コーヒーの基礎知識

コーヒーのカフェイン量を比較!インスタント・コンビニではどれが多い?

コーヒー カフェイン量 比較

コーヒーを飲むとスッキリするのはカフェインが入っているからですが、カフェインは1日にどれくらい摂っても良いのでしょうか?

沢山飲む人や、健康に気を付けている人、妊娠中や授乳中の人にとってはとても気になる「カフェイン」。

普段あなたが飲んでいる飲料のカフェインの含有量はどれくらいなのか、コーヒーだけでなく紅茶などの飲料と比較してみましょう。

コーヒーのカフェイン量を徹底比較

自分好みの量で作れるインスタントコーヒーをはじめとする、様々なコーヒーについてカフェイン量をチェックしましょう。

市販のインスタントコーヒー

お湯を注いですぐ飲めるインスタントコーヒーを、通常のカフェインありのものとカフェインレスのものに分類してリストアップしました。

品名 100g当たりのカフェイン含有量
ネスカフェ ゴールドブレンド 約60mg
AGF ブレンディ 約60mg
UCC上島珈琲 THE BLEND(ザ・ブレンド)117 約60mg
ネスカフェ エクセラ 約60mg
キーコーヒー スペシャルブレンド 約60mg
ネスカフェ 香味焙煎 約60mg
AGF マキシム 約60mg
マウントハーゲン オーガニック カフェインレス 0.3%未満
クライス カフェイン99.7%カットのおいしいコーヒー 0.3%未満
ネスレ ゴールドブレンド カフェインレス 約3%

瓶で販売されているものやスティックタイプなど、お湯を注ぐだけで飲めるインスタントコーヒーのカフェイン含有量はそれぞれの数値が記載されていませんが、文部科学省による公表数値は一律約60mgとなっています。

日本でのカフェインレスの定義は、カフェインが90%以上取り除かれたものとなっています。

また、カフェインレスは「デカフェ」とも呼ばれています。

「デカフェ」や「カフェインレス」と記載されたインスタントコーヒーでもカフェインは少量含まれていると覚えておきましょう。

缶コーヒー

自動販売機やコンビニで市販されている缶コーヒーに含まれているカフェイン量をチェックしてみましょう。

カフェイン量が多い順にランキングしてみました。

品名 100g当たりのカフェイン含有量
サントリー ドライブショット 167mg
サントリー ボス シルキーブラック 165mg
ワンダ ゼロマックスプレミアム 148mg
ダイドー ブレンドコーヒー 146mg
キリン ファイア 挽き立て微糖 137mg
ワンダ 金の微糖 130mg
ダイドー デミタスコーヒー 114mg
サントリー ボス 贅沢微糖 111mg
サントリー ボス 無糖 ブラック 93mg
ヘルシアコーヒー 微糖 ミルク 90mg
ワンダ デラックス1 85mg
サントリー ボス カフェオレ 74mg
サントリー プライドオブボス 70mg
ダイドー コーヒー デミタス 微糖 70mg
伊藤園 タリーズコーヒー バリスタズブラック 60mg
UCC BLACK 無糖 DEEP&RICH 60mg
アサヒ飲料 ワンダ モーニングショット 60mg
ポッカ サッポロ アロマックス クオリティ ブラック 56mg
キリン ファイア 香ばしブラック 52mg
ジョージア エメラルドマウンテン  40mg

市販されている缶コーヒーを比べてみても分かるように、ブラックや微糖と記載されているものであっても、カフェイン量が同じとは限りません。

例えば、ブラックで比較するのであれば「サントリー ドライブショット」と「キリンファイア 香ばしブラック」とでは約3倍もの差のカフェイン量が含まれています。

いつもの缶コーヒーよりもカフェイン量が多い場合もありますので、缶コーヒーを1日に何本も飲む人は気を付けておきたいポイントですね。

スターバックスのコーヒー

スターバックス(スタバ)を例に、お店のコーヒーに含まれるカフェイン量を比較してみましょう。

ホットドリップコーヒー 目安カフェイン含有量
Short(ショート)-240ml 約180mg
Tall(トール)-350ml 約260mg
Grande(グランデ)-470ml 約330mg
Venti(ベンティ)-590ml 約415mg
アイスコーヒー 目安カフェイン含有量
Short(ショート)-240ml 約120mg
Tall(トール)-350ml 約165mg
Grande(グランデ)-470ml 約235mg
Venti(ベンティ)-590ml 約285mg
ディカフェコーヒー 目安カフェイン含有量
Short(ショート)-240ml 約15mg
Tall(トール)-350ml 約20mg
Grande(グランデ)-470ml 約25mg
Venti(ベンティ)-590ml 約30mg
エスプレッソ 目安カフェイン含有量
Solo(ソロ)-30ml 約75mg
Doppio(ドピオ)-60ml 約150mg

こちらに挙げたカフェイン量は、目安のカフェイン量となっています。

スタバでは、毎日違うコーヒー豆を使ったブレンドコーヒーを提供されているため、ロースト加減や豆の種類によってカフェイン量が左右されてしまいます。

スタバには、通常のコーヒーメニューとは別にディカフェメニューの取り扱いもあります。

ディカフェメニューは、通常のコーヒーメニューと比較すると約1/10程度のカフェイン量ですので、気軽に飲めるのもお店ならではですね。

また、氷を入れてサーブするアイスコーヒーも、ホットコーヒーよりはカフェイン量が少ないので気分や気候によって変えてみるのもおすすめです。

スタバ以外のカフェではカフェイン量の情報を明確にしていないショップもあります。

コンビニコーヒー

ローソンをはじめとするコンビニコーヒーのカフェイン含有量をコンビニ別にまとめました。

ホットの数値を取り上げています。

ローソン

ローソン 目安カフェイン含有量
コーヒー(S) 約100mg
コーヒー(M) 約130mg
コーヒー(L) 約140mg

カフェインを97%カットしたカフェインレスコーヒーもあります。

セブンイレブン

セブンイレブン 目安カフェイン含有量
R(レギュラー) 約83mg
L(ラージ) 約150mg

ファミリーマート

公表されていません。

カフェイン含有量を公表していないファミリーマートは比較できませんが、ローソンのコーヒー(S)が160mlで約100mgのカフェインが入っていることに対し、セブンイレブンのR(レギュラー)は150mlに83mgのカフェインが入っていることから、コンビニ各社で取り扱っているコーヒーの量やカフェインに微妙な差があることが分かりますね。

紅茶・エナジードリンクなど他の食品と比較

コーヒー以外にもカフェインが含まれている飲料があります。

それぞれ100mg当たりのカフェイン含有量が多い順にラインナップしていきます。

飲料 カフェイン含有量
玉露 約160mg
リポビタンD(栄養ドリンク) 50mg
エスカップ(栄養ドリンク) 50mg
レッドブル(エナジードリンク) 43.2mg~32mg(量により変動)
モンスターエナジー(エナジードリンク) 40mg
紅茶 約30mg
煎茶 約20mg
ウーロン茶 約20mg
コーラ飲料 10~13mg

モンスターエナジーやレッドブルのようなエナジードリンクよりも栄養ドリンクに含まれているカフェイン量の方が多いことに気付きますが、実際に飲む量としてはエナジードリンクの方が多いため、カフェインの取り過ぎに要注意です。

煎茶にもカフェインが入っていることから、私は妊娠中も煎茶ではなくカフェインの入っていない麦茶を飲むようにしていましたが、煎茶に含まれるカフェイン量はコーヒーと比べるととても少ないことが分かりますね。

カフェインの効果

コーヒーに含まれるカフェインの効果を5つ取り上げてみましょう。

利尿作用

体の中の水分を排出する効果です。

嬉しい効果としては、体のむくみは水分が多く体の中にあるためと言われていますので、自然に水分を出そうと思うと尿として出すことが出来る利尿作用は効果的と言えます。

ただし、夏や脱水症状が見られるときにカフェインを摂ってしまうと、必要な水分まで失う可能性があるので気を付けましょう。

私の場合、コーヒーを飲みながら仕事をしていると1時間に1~2回はトイレに行きますが、同じ水分でも生姜湯を飲みながら仕事をしていると1時間に1回トイレに行くか行かないかという状態です。

覚醒作用

いわゆる「眠気覚まし」効果ですね。

この覚醒作用とは、脳内にある中枢神経を刺激して興奮させることで眠気を飛ばしてくれます。

強心作用

心臓の収縮力を高めます。

強心作用とは、つまり心臓の血管を収縮させて血圧を上昇させる効果の事。

大人よりも小さい体を持つ子供であれば、心臓への負担も少なからずかかってくるために子供にはカフェインを与えないようにする方が良いとされています。

脂肪燃焼効果

ダイエットに嬉しい、脂肪を燃焼させる効果。

全日本コーヒー協会の調査によると、カフェインには中性脂肪を減らす働きがあると立証されています。

また、運動前にカフェインを摂ることで相乗効果が生まれ、さらに脂肪を燃焼させられる事が分かっています。

脳細動脈収縮作用

脳内の細い血管が収縮する作用のことを指します。

例えば、片頭痛のある人の場合、頭痛が起こっている時に脳の血管が拡張している状態にあります。

この時にカフェインを摂ると血管が収縮して頭痛が改善されます。

片頭痛とは別に緊張性頭痛というものがありますが、こちらは脳の血管が拡張して起こるものではないため、カフェインを摂っても頭痛が改善することはありませんので原因が分からない頭痛には要注意です。

カフェインの危険性

カフェインを摂ることで起きる体への影響は「過剰摂取による中毒症状」が挙げられます。

その中でも具体的な症状として「脱水症状」「不眠」「心拍数の増加」「中毒症状」の4つが見られます。

脱水症状

利尿作用があるということは、反対にカフェインを摂りすぎることや体の状態によって、脱水症状が引き起こされる可能性があるということです。

適度に水分を取っていれば問題はありませんが、水分=コーヒーと考えて気に留めておかないと脱水症状を起こしてしまうこともあります。

不眠

カフェインが持つ覚醒作用は、適度に頼ることで仕事の効率化にもつながりますが、過剰に取ると休みたい時に休めなくなることもあります。

よく、「緑茶やコーヒーを子供に飲ませると夜に寝なくなる」と言われているのはこの作用によるものです。

心拍数の増加

心臓の血管収縮作用による心拍数の増加が挙げられています。

これは、心疾患のある人や持病により心拍数や血管に影響がある場合には要注意とされていることです。

中毒症状

頭痛や吐き気や嘔吐をはじめとする身体的症状や、不安感や焦燥感といった精神的症状が見られます。

いずれもカフェインの持つ血管収縮作用や覚醒作用が過剰に作用することで起こるとされています。

カフェインは1日にどれぐらい摂取して大丈夫?

内閣府の食品安全委員会がまとめたデータをもとに、1日におけるカフェインの最大摂取量を表にまとめてみました。

条件 カフェインの最大摂取量/1日
健康な成人 400mg
妊婦 200mg~300mg
(国によって基準が異なる)
10歳~12歳 85mg
7歳~9歳 62.5mg
4歳~6歳 45mg

このデータは厚生労働省のHPで確認することが出来ますが、こちらで挙げられている数値はいずれも海外でのデータとしてカナダ保健省やオーストリア保健省、英食品基準庁、WHO(世界保健機関)が挙げているデータです。

いずれにしても、日本独自のデータではありません。

最近では食生活の影響で日本人の体格も良くなってきましたが、まだまだ世界的には体格が良すぎることはありません。

体の小さい子供がカフェインを多く取ると悪影響があるように、我々日本人も控えめに摂取する方が好ましいと言えるでしょう。

妊娠中にカフェインを過剰摂取することで胎児の成長に悪影響がありますので、妊娠中には注意しなければなりませんが、授乳中でもカフェインが血中にとどまり母乳に移行してしまうため、授乳中もカフェインは要注意とされています。

メリット・デメリットを押さえて、適量を摂取しましょう

まとめ
  • コーヒーのカフェイン量は市販のインスタントコーヒーでは一律約60mgですが、缶コーヒーやお店、コンビニコーヒーでは差がある。
  • 紅茶やエナジードリンクに含まれているカフェイン量は、コーヒーより多く含まれているものもある。
  • カフェインの効果は利尿作用・覚醒作用。強心作用・脂肪燃焼効果・脳細動脈収縮作用。
  • カフェインの危険性は主に過剰摂取による中毒症状。
  • カフェインの1日最大摂取量は健康な成人で400mgですが、控えめにしましょう。

まだまだカフェインに対してわかっていないことも多くありますが、コーヒーは仕事の能率化などメリットの多い飲料です。

くれぐれも飲み過ぎに注意し、脱水症状や過剰摂取による中毒症状を起こさないよう適度に楽しむようにしましょう。